免疫機能を高める5つの方法

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免疫機能を高める5つの方法

新型コロナウィルス感染症の流行拡大が続いていますが、有効なワクチンや治療法は未だ確立されていません。不安や動揺等を感じている方も多いのではないでしょうか。そこで、未知の疫病から自分自身を守るためには、各自が持つ「免疫機能を高めること」が重要になります。

でも、そもそも免疫って何?

どうすれば効果的なの?

という方も多いのではないかと思います。

 

「免疫」とはよく聞く言葉ですが、一口に免疫といっても、様々な機能があります。

  「自己と非自己を見分ける機能」

  「病原体等を侵入・増殖させない機能」

  「一度さらされた病原体に即応する機能」

  「異常な『自己』を判別する機能」…など、

免疫とは、非常に複雑なシステムです。

実際に、同じような環境で生活をしていても、風邪なんて全くかかったことがないという人もいれば、ちょっとしたことですぐに風邪気味になってしまう人もいます。そこには「免疫機能」が大きく関係していることは事実で、日頃の生活習慣によって、結果的に大きな違いがでてきます。ここでは、健康な毎日を送るために、知っておきたい免疫の仕組みや、免疫機能アップのために効果があるとされている方法をご紹介いたします!
どれも生活の中で、今すぐできることばかりなので、ぜひ取り入れて、元気に毎日を過ごしましょう

免疫機能が改善する5つの方法!

  1. よく笑う 
  2. 腸内環境を改善する。
  3. 体温を上昇させる。
  4. 適度に運動する。
  5. 良質な睡眠をとる。

 

先ずは免疫の仕組みを理解しよう

免疫は私たちの体を守ってくれる重要な仕組みです。その働きが低下すると、感染症にかかりやすくなったりするだけでなく、様々な病気の発症リスクも増えてしまいます。では、どのようにすれば免疫を高めることができるのでしょうか?まずは免疫の仕組みについて知ることが大切です。
免疫とは細菌やウイルスから体を守ってくれる防御システムのことです。免疫には自己免疫と獲得免疫の2種類があります。自己免疫とは、身体の中に細菌やウイルスといった病原体が侵入すると、その侵入してきた病原体に対してそれに対抗できるように自分を守るものを作って病原体を攻撃をします。この病原体のことを抗原、対抗するものを抗体といいます。
一方で、獲得免疫とは、過去に一度、体内に入ったことのある病原体が再度、侵入してきた場合、すでに記憶されている免疫細胞が活性化し、侵入してきた抗原を攻撃して追い払うシステムのことを言います。例えば麻疹や風疹などは、一度、罹った人が二度とかかることがないのは、この獲得免疫の働きによるものです。この自然免疫と獲得免疫が相互に作用しながら、人の免疫システムは維持されています。

ここでは、日常生活の中で心がけたい5つの方法について紹介いたします。この5つを生活習慣の中に取り入れてみてください!そてでは、解説していきます!

やはり、笑うことは大切です!

忙しい日常を過ごしていると、つい毎日が同じことの繰り返し。小さな幸せや面白さを見逃してしまい、笑顔になっていない自分に気づく方も多いかもしれません。笑顔には大きな健康効果があるのをご存知ですか?笑顔は、とても大きな健康効果をもたらします。人は日常生活の中で様々なストレスを受けています。ある程度のストレスは人生にメリハリを与え、人間の成長にもつながり、無くては成らないもので良い面もあります。一方で、大きく長く続くストレスは免疫に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。皆さんはストレスを解消するときに、何をしますか?実は、一番簡単で手軽なストレス解消法が笑うことなのです。
ストレスが免疫を下げてしまう。その理由は、自律神経のはたらきにあります。自律神経には交感神経と副交感神経があり、活溌な活動をしている時には交感神経が、一方でリラックス時には副交感神経がより優位になります。交感神経が優位の状態では、白血球の一部である好中球、好酸球、好塩基球といった顆粒球が増加することが確認されています。

つまり、ストレスは交感神経を興奮させ、その興奮が長く続いた場合、顆粒球による活性酸素やサイトカインの産生が活発となり、免疫の働きに重要なリンパ球の働きを抑制してしまうのです。その結果、慢性的なストレスを感じている場合には、免疫が低下してしまうのです。

ストレスが免疫を含む身体に及ぼす影響は思っている以上に大きく、ストレスへの対処法を身につける事はとても大切です。毎日悩みすぎて塞ぎ込んでいては、良くありません。くよくよしないで、なんとかなると笑って生きることが、免疫力アップに繋がります。毎日が忙しく、いつも時間に追われている人は、なかなかゆったりとした時間がもてないかもしれません。さらに、ストレスからつい暴飲暴食をしてしまうなんてこともあるかもしれません。また、責任感が強くまじめな人は、つい頑張りすぎて無理をしてしまうことも多いのではないでしょうか。時には仕事を早めに切り上げて、30分だけでも早く帰れるようにしてみましょう。適度に「手を抜く」ことも、必要かもしれません。テレビやYouTubeなどでお笑いコンテンツを見るのも良いかもしれませんね!
毎日の生活に笑いを取り入れて、リフレッシュしてみましょう!

腸内環境を改善する

免疫を高めるポイントは、腸にも大きく関連しています。私たちが生きていくために必要な食事。その食べ物を消化・吸収するのが腸です。食べ物には、有害な病原菌やウイルスが付着している危険性もあります。そうした有害なものが体の中に侵入することを防ぐため、腸には大きな力が備わっています。免疫の働きの60~70%は腸にあるといわれているほどです。
腸にある免疫細胞は、腸を守るだけでなく、血液に乗って全身に運ばれ、体の各所で病原菌やウイルスなどの敵を見つけて攻撃します。インフルエンザや肺炎などに対する力も、腸での免疫細胞と密接に関係していることが、最新研究でわかってきました。つまり腸内環境を良好に保つことが、免疫の低下を防ぐことに関係しているのです。
その要となるのが腸の中に存在する細菌です。腸の内部では、多様な細菌が絶えず増殖を続けています。腸内の細菌は、善玉菌と、悪玉菌とに分けられます。善玉菌には「感染症や便秘を予防する」「免疫機能を刺激して病気を防ぐ」「悪玉菌の増殖を抑える」などの、体にとってプラスの作用があるとされ、ビフィズス菌や乳酸菌がその代表格です。

一方、悪玉菌は「腸内のタンパク質を腐敗させて有害物質をつくり出す」など、体にとってマイナスに作用します。善玉菌が減って悪玉菌が多くなると、有害物質が発生しやすくなり、さまざまな体の不調や病気の原因になるといわれています。

そう考えると、人間の免疫を支えているのは、ビフィズス菌などの善玉菌であるともいえます。体の健康には、腸内のビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌が占める割合を増やす必要があります。
そのためには、日常生活の中で発酵食品や繊維質を取り入れ、バランスの良い食事を心がけることが重要です。ヨーグルト、漬物、味噌といった発酵食品、そして食物繊維やオリゴ糖は、免疫を担当する細胞のバランスを改善すると考えられています。食物繊維をエサとして増殖する酪酸菌も、酪酸を生成して腸の粘膜を修復し、免疫機能を高める効果があるとされています。
さらに、トマトやリンゴ、お茶などに含まれるポリフェノール類、青背魚に多く含まれるEPAも、炎症を抑えることで、腸における免疫機能に大きく関わっています。私たちの体内には、1000種類以上、600~1000兆個もの腸内細菌がいるといわれ、その構成も一人ひとり異なっていることがわかっています。例えばヨーグルトであっても、同じものを食べ続けるのではなく、一定期間を置いて種類を変えてみることもお勧めです。また、私たち日本人になじみ深い味噌は発酵食品であるだけでなく、微量ミネラルの亜鉛を含んでいるため、免疫機能の向上が期待できます。ちなみに亜鉛は、発育や成長にも関わっているほか、皮膚代謝や糖代謝を維持するためにも必要です。そのため、亜鉛が欠乏すると、皮膚疾患や食欲不振、味覚障害をはじめとしたさまざまな症状が現れることがあります。
その他、免疫に役立つ栄養分としては、「成長ホルモンの分泌を促進」「筋肉増強」「血流改善」「精神・肉体強化」「男性機能の改善」などの効果が期待されるアルギニン、朝鮮人参よりも高い治療効果をもつとされ、疲労回復、男性機能の強化に関する効能をもつと報告されているトンカットアリなどが挙げられます。また、全粒穀物、緑茶、ヌルヌル食品といわれている、めかぶ、オクラ、モロヘイヤ、海藻、こんにゃくなど水溶性食物繊維を含む食品なども、免疫機能を高める効果が報告されています。

腸内環境を整えることは便秘の解消にも結びつき、肌荒れなどのトラブルを減らす効果もあります。乳酸菌や食物繊維繊に免疫機能を高める効果があることがわかりました。バランスの良い食生活を心掛け、腸内環境を整えましょう!また、これらの栄養素を効率的に補給できるサプリメントを利用するのも一つの方法です!

体温は高めに!

体温を高めに保つ工夫をしましょう。
その理由は、体温が高いとリンパ球が増えて活性化し、免疫機能が高まるからです。また血流がよくなることで、白血球が体中のすみずみまで行き渡る効果も期待できます。もう一つの理由が体内酵素の活性化です。
食べ物の消化吸収や細胞の新陳代謝は、酵素が重要な役割を果たしています。その酵素の活性が最も高まるのは、体温が37度前後の時であるといわれています。また、身体が温まると副交感神経が優位になり、リラックスしやすくなるといった効果もあります。体が冷えると、肩こり、腰痛、下痢、便秘、貧血などの症状も現れやすくなります。体の冷えは自律神経を乱し、結果として免疫機能が低下してしまうのです。寒い時期はもちろん、夏でもクーラーなどで体が冷えないように対策をしましょう。

体温を上げる最も手軽な方法は入浴です。心地よいと感じるお湯にゆっくり、長めに浸かると良いでしょう。 身体を温める効果のある食べ物もあります。根菜類、イモ類、玉ネギ、生姜やニンニクやなど、土の中にできるものは身体を温める作用があるといわれます。
入浴や体を温める食品などを積極的に摂り、ポカポカの体温を維持しましょう。

適度な運動

適度な運動には免疫を向上させます。運動には、生活習慣病の予防や、脳の活性化、そしてストレス解消といった効果があります。
適度な運動は、血液中の免疫細胞を増加させ、運動量が多いほど風邪などに罹っている期間も短く、重症度も低いという研究結果があります。逆に体に負担が掛かるハードな運動は免疫機能が低下するともいわれているため、無理のない範囲で、気持ち良さを感じる程度の運動を習慣化していきたいものです。
最近の研究によると、筋肉を使った時には、脂肪を分解する生理活性物質が分泌され、肥満の予防に役立つこともわかっています。筋肉の量を維持するためには、少し負荷のかかる程度の運動をすることが最も効果的です。まずは1日に10分程度、室内でもできるような運動習慣を身につけることが大切ですが、可能ならば、うっすらと汗をかく程度の運動ができると良いでしょう。
筋肉をつけることは体温の上昇に有効です。筋肉は運動をしていない状態でも常に熱を発しています。全身の体温のうち、約40%が筋肉から発しているといわれています。せっかくダイエットをしても、筋肉が減ってしまえば免疫力にとってはマイナスに作用してしまいます。
また、体が熱を産むためには炭水化物や適度な糖質を摂ることも必要です。たんぱく質も筋肉を作る材料になるだけでなく、熱の発生に必要となる栄養素です。運動に際には、同時に各種ビタミンやミネラル類も、積極的に補充したい栄養素です。

睡眠をとる

仕事や家事が忙しくて時間がない生活に追われていると、どうしても睡眠時間を削ってしまいませんか?
ところが、睡眠も免疫にとってはとても重要で、時間の長さだけではなく、質の良い睡眠をとることが大切です。睡眠は一日中活動した体の回復のためには必要不可欠で、睡眠時間が少ないと体の回復力が低下し、体内の免疫細胞も減少してしまいます。
アメリカの研究によると、「睡眠時間が7時間未満の人は、8時間以上眠る人に比べ、3倍以上も風邪をひきやすくなる」ことがわかりました。また、寝つきの悪さや、夜中に目が覚めるなど、睡眠時間全体の2〜8%が減っただけで、ぐっすり眠れた人に比べ、約5倍も風邪をひきやすくなったというデータもあります。免疫を高めるためには、1日7~8時間の質の良い睡眠をとることが理想的です。睡眠不足が続いたり、質の良い睡眠がとれなかったりすると風邪気味になったり、体調を崩しやすくなります。
ウイルスを撃退するためにも、良質な睡眠を充分に確保して免疫機能をアップさせましょう。

まとめ

免疫機能を低下させないためには、十分な休養、睡眠、栄養、ストレス解消、適度な運動、規則正しい生活が重要です。仕事などの重圧、偏った食習慣、疲労、喫煙、深酒、冷えなど、日常生活の中で免疫の機能が低下する原因は多岐にわたります。
また年齢を重ねるにつれ免疫細胞は減少する傾向にあり、新しく作られた免疫細胞の機能も低下していくため、免疫機能はますます落ちていきます。
免疫は20代で最も高く、30代になると低下が始まり、40代では、なんとピークの半分にまで低下すると言われています。

不摂生な生活が続いたり、最近、体力が落ちていると感じる方は、是非、ここでご紹介した方法を
1つでも毎日の生活に取り入れて、毎日の健康維持に役立ててください!
今は、食事だけでは補いきれない栄養素を効率的に補給できるサプリメントも数多く提供されています。
免疫機能の向上に欠かせない栄養素を配合したサプリメントを効率的に摂ることも、オススメです。

ただし、免疫機能は専門的な領域でもあるので、気になる点がある場合には専門の医師に相談してみることをお勧めします。

 

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