紅参とは

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紅参とは

紅参とは、高麗人参の栄養特性や保存性を増すために加工したものです。

高麗人参は、収穫後の加工法の違いによって「水参(すいじん)」「白参(はくじん)」「紅参(こうじん)」と呼び方が変わります。「水参」とは、畑から収穫したままの生の高麗人参のことです。この水参を加工して白参や紅参が作られます。水参は水分を80%近く含んでおり日持ちせず腐りやすい性質があります。白参は、高麗人参の皮を剥いた後、天日干しで乾燥させたものをいいます。「紅参」は、皮を剥がすことなく蒸したものを、天日干しで水分を14%以下になるまで乾燥させたものです。高麗人参は、皮に多くの成分が含まれています。また、天日干しをすることにより、紫外線の影響で「縮合反応」という反応が起き栄養素が増加します。そのため、「紅参」は栄養分が濃縮され、有効成分のサポニンや、各種ビタミンが豊富に含まれています。その加工過程で、人参は赤褐色に変化していくことから、「紅参」と呼ばれるようになりました。

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高麗人参について

【特徴】

高麗人参の正式名称は、オタネニンジン(御種人蔘) といい、ウコギ科の多年草植物です。原産地は中国、遼東半島から朝鮮半島にかけての地域といわれ、 中国東北部やロシア沿海州にかけて自生し、日本においても栽培されています。草丈は50~60cm、茎は1本だけ直立し、茎の上部に5枚の葉を輪生します。葉は楕円形で先端は尖った形をしています。

なお、野菜のニンジンはセリ科であり、高麗人参とは近類種ではなく全く別の種になります。

【歴史】

高麗人参は、古くからその薬効が知られ貴重品とされてきました。栽培は難しく、18世紀はじめ朝鮮において成功しました。韓国では忠清南道錦山郡と仁川広域市江華郡、北朝鮮では開城市が産地として有名です。中国では長白山(白頭山)の麓で「長白山人蔘」として栽培されています。日本では福島県会津地方、長野県東信地方、島根県松江市大根島などが古くからの産地として知られている。栽培にはおよそ2~6年ほどの月日を掛け根が収穫され、5年以上のものが良品とされます。

【主要成分】

主要な薬用部位は根で、有用成分に、ジンセノサイドとよばれる13種のサポニン群、その他精油、脂肪油、そして循環器系と脳の機能、および細胞膜の構成と補修に不可欠な栄養素であるコリンが含まれています[1]

高麗人参の有効成分であるジンセノサイドは、栽培年数が長ければ長い程、含有量が増えていきます。しかし、栽培年数が長くなると、それだけ手間もかかります。高麗人参は栽培年数によって1年根から6年根に分けられ、有効成分で見ると、3年根は6年根の半分くらいしかないと言われています。栽培人参は6年根の品質が一番良いとされ、それ以上栽培すると人参の表皮組織が老化現象を起こし害虫や病害が発生しやすくなり品質が段々と落ちてしまいます。

6年根を栽培するには、栽培予定地の土壌作りに2年、栽培に6年、畑を休ませるのに8年と、あわせて16年もの長い年月がかかるといわれています。

【効果】

高麗人参の有効成分は、世界の様々な研究機関において研究の対象となり、その成果が発表されています。

慢性疲労に高麗人参!

慢性疲労患者に対する朝鮮人参(Panax ginseng)の有効性を調べた研究において、疲労感が大幅に低下する結果が示されました[2]また、紅参抽出物は、培養されたヒトの毛包の発毛を促進することが発見されました[3]

高麗人参は肌にも効果!

紅参を製造する際の副産物である多糖類を使用した肌への作用の関して研究が行われました。高麗人参エキスの製造では、元の材料の約65%が廃棄されてしまいます。

その高麗人参の廃棄物に含まれる機能性多糖類は、優れた高付加価値材料として活用できます。この研究では、酵素結合高圧プロセスを利用することにより、紅参の副産物を再利用しました。その結果、紅参副産物に、抗酸化、老化防止、および抗アトピー性皮膚炎の有効性が実証されました。

紅参副産物が皮膚の健康のための栄養補助成分としての可能性を秘めていることを示唆しています。

高麗人参を使用すると、皮膚のしわやアトピー性皮膚炎を予防できることが示され、これは新しい機能性食品素材となる可能性があります。

古来より高麗人参は、栽培の難しい貴重な植物として受け継がれてきました。現代社会においても万能選手として、健康を目指す現代人の生活に、ますます取り入れられていくに違いありません。


高麗人参(朝鮮人参) 500mg


【参考文献】

[1]田中孝治『効きめと使い方がひと目でわかる 薬草健康法』

[2] Efficacy of Korean red ginseng (Panax ginseng) for middle-aged and moderate level of chronic fatigue patients: A randomized, double-blind, placebo-controlled trial.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31987248/

[3] Red ginseng extract promotes the hair growth in cultured human hair follicles.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25396716/

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hiroki

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