こんにちは!
サプリメントアドバイザーのヒロキです。
今回のテーマは、レーズンです。
レーズンといえば、お菓子やパンの材料として使われたり、またグラノーラなどのシリアルに組み合わせても相性の良いとても身近な存在です。
レーズンは、美味しいだけではなく、健康にも役立つヘルシー食品として注目が集まっています。
これまでも、循環器に対する有用性や血糖値を抑制するな機能などの研究が盛んに行われてきたレーズンですが、イタリアとチリの研究班が先行研究のレビューを学術誌「Nutrients」に報告しました。
論文の内容を見ていきましょう。
先行して行われた研究によると、レーズンは糖分が多い反面、有益な成分の供給源となります。食事の前にレーズンを食べることは、食欲を調整し、健康的で正常な体重を維持することに役立つでしょう。レーズンを食べると、満腹感に影響を与えるホルモンに影響を与え、空腹感が減り、食事の摂取量を抑える可能性があります。これにより、食事のエネルギー摂取量が減少し、正しい体重を維持するのに役立ちます。
レーズンの抗酸化能力は広く実証されており、それはレーズンが持つフェノールの含有量と相関しています。このことは、人間の健康に有益な効果を発揮する可能性を示しています。レーズンは、そのフェノール成分と高繊維含有量により、血液の抗酸化能を高め、総コレステロール値とLDLコレステロール値、収縮期血圧、および炎症反応に関連する分子を低下させることにより、心血管の健康パラメーターを改善する可能性があります。
レーズンを毎日の食事に取り入れることは、循環器疾患の危険因子を下げるようです。さらに、レーズンの血糖値の上昇度合いは低から中程度であるため、糖尿病患者やインスリン抵抗性の患者にとって健康的な選択肢となり、レーズンの摂取は2型糖尿病のリスクの低下につながる可能性があります。
レーズンは、抗菌作用、歯への付着性の低さ、エナメル質を損傷する程の口腔pHに至らないことにより、良好な歯の健康を維持する可能性も実証されています。レーズンの摂取は結腸機能にも有利である可能性があり、それらのプレバイオティクス含有量は腸内細菌叢に良い影響を与えていことが推測できるようです。明確な結論を出すには、レーズン摂取が腸内細菌叢と結腸機能に及ぼす影響についてさらに研究を行うことは非常に興味深い研究テーマでしょう。
これまでの研究でレーズンは潜在的に有益な食品であることが示されていますが、より深く、さらなる研究を進めることが必要です。これまでに行われた研究の結論として、毎日の食事に80〜90gのレーズンを加えることは人間の健康に有利である可能性があるようです。
このようにレーズンには、次のような効果が期待されると論文内では述べられています。
- 食前に一定量のレーズンを食べることで、空腹感を減らし体重の維持に効果がある。
- レーズンに含まれているフェノール類には抗酸化作用があり、コレステロール値を正常にし血圧、循環器に機能を改善する効果が認められる。
- レーズンには糖尿病のリスク低下の働きがある。
- レーズンは腸内細菌に好影響を与える。
カロリーには注意!
このように健康に良さそうなレーズンですが、カロリーはというと実は生のぶどうよりも高カロリーです。レーズンの100g当たりのカロリーは約301kcalです。一方で、生のぶどうの100g当たりのカロリーは約59kcalとなっています。
レーズンのカロリーは、生のぶどうと比べると、約5倍のカロリーがあります。ご飯100gは約168kcalなので、ご飯と比較しても約2倍のカロリーになります。
どんなに良い健康成分を含んでいるレーズンであっても、食べ過ぎてしまうと、逆にからだには負担となってしまうので、1日約80gまでを目安にすると良いでしょう。
ドライフルーツの中でも、特に親しまれているレーズン。栄養価がとっても高く、手軽に効率の良いエネルギー補給ができるため、携帯食やダイエット中のおやつにもぴったりです!
ぜひ、毎日の食生活に取り入れてください。
【参考文献】
Is Eating Raisins Healthy?
https://www.mdpi.com/2072-6643/12/1/54