ベタインとは
ベタイン(betaine)は、トリメチルグリシン(TMG)とも呼ばれるアミノ酸の一種です。
ベタインは、甘みや旨味成分として食品添加物や、調味料に用いられています。
またベタインは植物や水産物などに広く含まれる天然物質で、保湿などに関係しています。
天然アミノ酸系保湿裁剤として化粧品やシャンプーなどにも使用されています。
ベタインの効果
- 胃の健康を維持する効果
- 肝機能を高める効果
- 動脈硬化、糖尿病の予防
- 肌や髪の状態を保つ効果
ベタインは肝臓へ脂肪の沈着を防ぎ、脂肪の排出を促進することから、脂肪肝を抑制する効果があります。
さらに、脂肪肝の肝臓に対して解毒作用のあるグルタチオンの産生を促進する働きがあることから、肝硬変や肝炎、肝ガンの進行抑制が期待できます(1)(2)(3)。
動脈硬化の原因物質のひとつに、ホモシステインがあります。ホモシステインは、肝臓で行われるアミノ酸の代謝過程で、中間体として自然に作られる物質です。
しかし、体質や食習慣により血液中のホモシステイン量が過剰になると、血液中の過剰なホモシステインは血管拡張の阻害や、血栓の進行促進、血管硬化などを引き起こす原因になります。ベタインはホモシステインが分解される際に働く物質であることから、動脈硬化を防ぐ働きが期待できます(4)。
ベタインは、糖が小腸から吸収されるのを防ぎ、血糖値の急激な上昇を抑える働きやコレステロール値の上昇を抑制する働きがあることから、糖尿病の予防効果が期待できます。またベタインには、胃の中の塩酸と結合し、胃液の酸度を調節する働きがあります。この働きにより、胃の健康を保つ効果があり、医薬品としても用いられています(5)。
ベタインには、界面活性作用があるので、化粧品などに用いられ、肌や髪に潤いを与える効果があります。また、吸湿性や、保湿性、浸透性に優れ、髪の帯電を防止する効果もあることから、ヘアケア化粧品などに活用されています。ベタインは、刺激も少なく敏感肌にも使用することができます。
ベタインの摂取量
ベタインは、個人によって摂取量が異なりますが、一般的な摂取目安量は 下記の通りです。
- 心疾患や卒中の予防対策 : 500~1,000mg/日
- ホモシステイン尿症 : 6,000mg/日
ベタインを摂取する際は、葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12を一緒に摂取することが効果的です。
ベタインが多く含まれる食品
ベタインは水産物ではタコ、イカ、エビ、カニ、貝類に多く含まれます。植物では、
ほうれん草やビート(砂糖大根)、キノコ、などに多く含まれています。
【参考文献】
(1)Betaine protects against high-fat-diet-induced liver injury by inhibition of high-mobility group box 1 and Toll-like receptor 4 expression in rats https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/23861108/
(2)Effects of carnosine plus vitamin E and betaine treatments on oxidative stress in some tissues of aged rats https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/23701646/
(3)Methionine metabolic pathway in alcoholic liver injury https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/23232418/
(4)Dietary choline and betaine intakes and risk of cardiovascular diseases: review of epidemiological evidence https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/22577451/
(5)Betaine-palmitate reduces acetylsalicylic acid-induced gastric damage in rats https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/11495075/